医学の進歩による平均寿命の延びは、感情の癒しを求める高齢者の人口を増やしま した。大家族構造の崩壊と若者の両親からの独立により、特に欧米の高齢者は高齢者 施設や老人ホームなどで孤独に暮らしています。彼らは鬱に陥る傾向が強く、それは 精神や身体の衰弱に繋がっています。

老化とそれに関する問題と向き合い、高齢者たちは身体的そして精神的能力の衰退 を知ります。笑いに関しては老年性認知症、アルツハイマーその他の病気によりユー モアの理解は年を経るごとに衰退します。脳細胞の劣化により現実を把握、整理する ことが難しくなり、簡単な作業が複雑に感じ、欲求不満が高まります。

そのような条件では、科学的に証明されたメリットを得られる笑いヨガは、健康と 安らぎを向上させるのに理想的です。笑いヨガは感情の結びつきを提供する助けにな り、それは鬱に対抗する最も強力な道具となります。

ユーモアは知的な精神活動であるために、高齢者は理由無く笑うのを難しく感じま す。笑いヨガは彼らを笑わせ、もう一度喜びにあふれる生活を始める助けになります。笑いヨガは身体を使う活動であり、知的な精神活動を必要としません。従って、知的な精神活動を伴わないユーモア(笑いヨガ)の存在を高齢者に分かってもらうこ
とになります。

高齢者が得る利益

科学的研究は、笑いヨガが身体細胞に酸素の供給を増やし、健康・幸福感を与える ことを証明しています。ノーベル賞受賞者オットー・ウォルブルグによると、酸素の 重要性の研究の成果として正式に発表されたことは、「私たちが病気にしばしばかか る理由は体細胞に酸素が足りないのが原因だ」と結論づけられていることです。笑い ヨガエクササイズとヨガの呼吸法は、酸素の供給を増やすことにより、より良い健康 を獲得する助けになります。またそれらは、脳細胞が特別なホルモン、気持ちの良い ホルモンとしても知られるエンドルフィンを放出する手助けをします。

高齢者用笑いヨガセッションのガイドライン

ほとんどの高齢者は条件無しに笑えるという事実を知りません。時には馬鹿らしい と感じ、嫌がってしまいます。よって、セッションは本当の笑いではなく冗談、ユー モア、コメディを使わないことを説明する必要が生じます。エンターテイメントでは なく、科学的事実に基づいた、笑いのエクササイズなのです。 高齢者とのセッショ ンは、ただ笑うだけではなく、彼らとのつながりを創造することを必要とします。話 すこと、聞くこと、身体的に触れ合うことにより親しい関係を作ります。彼らは孤独 感を感じているのであなたとの繋がりを感謝し、より笑いヨガの参加に積極的で協力 的になります。これらを達成するには、トレーナーはセッションの始まる30分前に会 場に到着することを勧めます。

高齢者は健康上の理由から、か弱く憂鬱です。よって身体の活動をしてはいけ ない場合がある医療状態、健康状態を知っておかなければいけません。

ポジティブな環境を創造する

笑いヨガセッションでは通常、道具やユーモアは使いませんが、高齢者には派 手な色、視覚、ユーモアの小道具を使い活発な雰囲気を作ることが重要です。こ れらは高齢者たちを元気づける助けになります。リーダーは黒やグレーの服を避 け明るい色の衣服を着た方が良いでしょう。風船の様な小道具や高齢者になじみ 深い歌などは、幸せな環境を作る助けになります。

通常の笑いヨガセッションでは、動き回りアイコンタクトを取り合うことを奨 励しますが、高齢者向けには、たいていの場合椅子に座ったままセッションを行 ないます。椅子を隙間無く円形に並べ、皆が見渡せ繋がるようにします。これは 転んでけがをする予防にもなります

はじめに:ご挨拶と自己紹介

ゆっくり時間をかけてひとり一人のところへ行き、自己紹介をして、参加者の 名前やその方についてお話を伺ってください。高齢者は一般的に他の人と関わる ことを求めているので、あなたが彼らを知ろうと努力をすれば、良い反応を得ら れやすくなります。

ウォーミングアップと手拍子

高齢者向け笑いヨガセッションは、エクササイズの方法として歌を歌うことか ら始めます。手を繋ぎ、身体を揺らしながら、コーラスを全員一緒に歌います。これが肺をウォーミングアップし、愛情に満ちて、気持ちのつながる環境を作る
手助けになります。

チャント(かけ声)

ほとんどの高齢者は加齢により動作がゆっくりになるので、通常の「ホ・ホ・ ハハハ」のかけ声をもっとゆっくりの「ホ・ホ・ハ・ハ」にします。通常の「

1・2−1・2・3」のリズムではなく、「ホ・ホ・ハ・ハ」を2回にしたり、「ホ・ホ・ホ・ホ」と「ホ・ホ」だけにします。 「やったー、やったー、イェ ーイ!」や「いいぞ、いいぞ、イェーイ!」を笑いエクササイズの途中に加えま す。これをエクササイズとして気分を高めるため、始まりに数回行ないます。手 拍子をしながら「やったー、やったー、イェーイ!」と言い、両手を空に向かっ て上げ、親指を上に向け「イェーイ!」と言います。

その他、「私は素晴らしい」 「あなたは素晴らしい」 などを、高齢者向けに 肯定的な言葉として使います。

高齢者向けのエクササイズの例

挨拶笑い:握手をし、両隣に座る人たちと一緒に笑う。リーダーは輪を回り全員 と握手をし笑い合う。一人残さず行なうことを確認します。

言い争い笑い:楽しみながら指を指し合う遊び心あふれるエクササイズ。 携帯電話笑いは非常にうまくいきます。

ジェットコースター笑い:メンバーは手をつないで、「アー、エー」と言いなが ら上に行ったり下に行ったりして、一緒に笑い一緒に手を上に挙げます。

自転車こぎ笑い:下肢を運動させる素晴らしい方法。自転車のハンドルを両手で 握るのを想像し、笑いながらペダルを漕ぐように足を動かします。

痛みを笑い飛ばす:通常高齢者は痛みに悩まされていることから、良い気晴らし になりポジティブな方向に持っていくエクササイズ。

深呼吸:エクササイズの途中では深呼吸のエクササイズをしましょう。創造的な やり方としては、花を摘み、長く香りを嗅ぎながら吸い「はぁぁ」と吐きます。セッションが進むにつれ、メンバー間に、ポジティブな気分と幸福と喜びが広 がるのを見ることができます。愛すること、生きることへの意欲が高まります。 定期的な笑いヨガセッションにより、高齢者の身体的そして心理的な健康状態が 良くなっていくことが顕著になります。